農林水産物や農林水産業に関わる地域資源を活かして付加価値を上げたい事業者・自治体向けに、交付金の創出支援型(推進事業)の3区分と資金の流れを整理します。採択条件・様式・交付率の最終判断は、最新の公募要領・実施要領と都道府県・地方農政局の案内をご覧ください。

概要

項目 内容
誰が ①推進支援は農林漁業者、市町村、民間事業者等。②中央サポートは中央サポートセンター経由で高度課題の事業者等へ専門家を派遣し、中間支援組織が官民マッチング・伴走を担う区分もあります。③都道府県サポートは都道府県サポートセンター等が、経営改善等の課題を抱える事業者へ専門家を派遣します。
何を 新商品開発・直売所の売上向上、ビジネスアイデア創出、研究開発・実証、プランナー・デジタル人材の派遣・育成、施設給食の地産地消コーディネーター派遣・育成などです。施設整備は整備事業側の区分をご覧ください。
いくら ①は1/2等・事業期間上限2年上限500万円/事業期間。②③は定額・事業期間1年が整理例です。「等」は区分・経費目で変わります。
詳細はどこで 農林水産省「農山漁村振興交付金のうち地域資源活用価値創出対策」、「地域資源活用価値創出推進事業」、説明資料(創出支援型の概要(PDF))、都道府県・地方農政局の公募案内をご覧ください。
地域資源活用価値創出推進事業(創出支援型)の概要。推進支援・中央サポート・都道府県サポートの3事業、対策のポイント、事業目標68%から78%、事業化前後の専門家派遣と官民マッチングの流れ、令和8年度予算内数7045百万円。
創出支援型の事業内容・流れ・予算内数(出典:農林水産省・地域資源活用価値創出推進事業(創出支援型)の概要

対策のポイントと事業目標

農山漁村の所得向上と雇用機会の確保に向け、官民共創による地域課題の解決、事業者等の経営改善に向けた専門家派遣、農林水産物や関連する多様な地域資源を活用した新商品開発などの取組を支援します。

事業目標は、地域資源を活用して付加価値額向上に取り組む事業体の割合を68%から78%(令和11年度まで)へ増やすことです。

3つの事業区分

1.地域資源活用・地域連携推進支援事業

地域資源を活用した付加価値創出に必要な、新商品開発・販路開拓、経営戦略策定・ビジネスアイデア創出、研究開発・実証事業等の取組を支援します。主な支援例は次のとおりです。

  • 多様な地域資源を活用した新商品開発・販路開拓
  • 料理講習会等のイベント、直売所の売上向上に向けた取組
  • 地域資源の掘り起こし、ワークショップによるビジネスアイデア創出
  • 多様な地域資源を活用した研究開発・成果利用

事業期間は上限2年、交付率は1/2等上限500万円/事業期間)が整理例です。竹林の景観を活かしたキャンプ事業の創出や、地域の農林水産物による新商品開発などがイメージ図の例として示されています。

2.地域資源活用・地域連携中央サポート事業

事業期間は1年、交付率は定額です。主な取組は次のとおりです。

  • 中央サポートセンターを設置し、付加価値創出に係る高度な課題解決に取り組む事業者等へ中央プランナー等の専門家派遣
  • 地域金融機関等の中間支援組織による、農業・農村の仕事にこれまで携わっていなかった企業等の参加促進、地域課題の把握・翻訳、地域と企業のマッチング、マッチング後の伴走支援など(官民共創の促進)
  • 施設給食における地産地消を促進するコーディネーターの派遣・育成

3.地域資源活用・地域連携都道府県サポート事業

付加価値創出に係る経営改善等の課題解決に取り組む事業者に対し、都道府県サポートセンター等から専門家を派遣する取組等を支援します。事業期間は1年、交付率は定額です。

事業の流れ(事業化前と事業化後)

整理図では、課題を抱える地域が地域課題の把握を行い、中間支援組織が地域と民間をつなぐ機能としてマッチング・伴走支援を担います。事業化前は、都道府県サポートセンターから支援要請を受け、中央サポートセンターがプランナー等・デジタル人材の派遣・育成や問合せ・相談に応じる流れが示されています。

事業化後は、病院・企業・学校等への地産地消コーディネーター派遣など、現場での実装フェーズへ移るイメージです。自社が「推進支援の申請者」になるのか、「サポート事業を通じて専門家支援を受ける側」になるのかで、開く要領と窓口が変わります。

予算の内数

農山漁村振興交付金(地域資源活用価値創出対策)全体の令和8年度予算額は7,045百万円(前年度7,389百万円)の内数です。創出支援型単独の枠ではなく、整備事業などと共有する箱の大きさの目安として把握してください。

交付金を使うときの切り分け

加工施設や交流拠点の建物・設備が中心なら、整備事業(定住促進・交流対策型・産業支援型)の要領をご覧ください。計画づくり、新商品、販路、専門家・官民連携が中心なら、本稿の創出支援型が該当しやすいです。名義人が自治体・団体か民間単独かを、資金の流れ図に沿って先に決めると、公募準備が進めやすくなります。

キーワード解説

地域資源活用価値創出対策

農山漁村振興交付金の対策のひとつで、農林水産物以外の文化・景観・森林なども含めた地域資源の活用と、多様な主体による付加価値創出を支援します。

地域資源活用価値創出推進事業

計画・人材・専門家派遣・商品開発・官民連携など、現場の能力づくりと需要づくりを支援する「推進」側の事業群です。創出支援型はその類型のひとつです。

創出支援型

推進事業の類型名で、新商品・販路・ビジネスアイデア・研究開発と、中央・都道府県のサポート体制を一体で示した区分です。

官民共創

地域課題を民間企業等とともに解決する枠組みで、中間支援組織によるマッチングと伴走支援が創出支援型の柱のひとつです。

中央サポートセンター

都道府県サポートセンター等を全国的な視点で支援する拠点で、高度な課題に中央プランナー等を派遣する取組と結び付きます。