農山漁村振興交付金の「地域資源活用価値創出対策」について、推進事業・整備事業・関連の委託調査、対策のポイントと事業目標、類型と資金の流れ、予算の内数を整理する。元資料は農林水産省が次のURLで公開しているPDFに基づく:https://www.maff.go.jp/j/nousin/kouryu/attach/pdf/shinko_kouhukin-575.pdf。数値・年度・交付率の区分は図の例であり、採択要件・手続の細目は公示・実施要領・公募要領、都道府県・地方農政局の案内に正本がある。
概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 誰に | 地域資源を活かした活性化・六次産業化・農泊・農福連携などに取り組む地方公共団体、民間団体・地域協議会等、農林漁業者の組織する団体等、都道府県・民間事業者など。類型・事業区分ごとに計画主体・実施主体が異なる。 |
| 何を | 推進事業(計画策定、専門家派遣、農泊、農福など)と整備事業(施設整備)、関連の委託調査、対策のポイント・事業目標、類型と資金の流れ、令和8年度の予算内数の整理。 |
| 詳細はどこで | 本記事の図・整理内容の元資料は農林水産省が次のURLで公開しているPDFである:https://www.maff.go.jp/j/nousin/kouryu/attach/pdf/shinko_kouhukin-575.pdf。制度の最新案内・要領は「農山漁村振興交付金のうち地域資源活用価値創出対策(旧農山漁村発イノベーション対策)」のほか、実施要領・公募要領、都道府県・地方農政局の案内に書かれる。 |
推進事業と整備事業の位置づけ
対策の柱は地域資源活用価値創出推進事業と地域資源活用価値創出整備事業の二つである。推進は活動計画・人材育成・専門家派遣・官民連携・農泊・農福などのソフト施策が中心で、整備は加工・販売施設、交流拠点、滞在施設、農福の生産施設などのハード整備が中心となる。
地域資源活用価値創出推進事業
- ① 地域活性化に向けた活動計画策定、地域づくりを担う農村プロデューサーの育成、農業・農村の情報発信などを支援する。活動計画策定は、農山漁村振興交付金の全対策から活用できる。
- ② 地域資源を活用した新商品開発、経営改善など多様な課題解決に取り組む事業者への専門家派遣、官民共創による地域課題の解決などを支援する。
- ③ 農泊の実施体制の整備や観光コンテンツの磨き上げ、インバウンドによる食関連消費の拡大に向けた「食」に特化した高付加価値なコンテンツ造成などを支援する。
- ④ 障害者等の農林水産業に関する技術の習得、農福連携を地域で広げる取組、全国的な展開に向けた取組、専門人材の育成などを支援する。
地域資源活用価値創出整備事業
- ① 農林水産物加工・販売施設、地域間交流拠点等の整備を支援する。
- ② 農泊推進に必要な古民家等を活用した滞在施設や、「食」の高付加価値化に不可欠な施設等の整備を支援する。
- ③ 農福連携の推進に必要な、障害者等が作業に携わる生産施設等の整備を支援する。
関連事業:地域資源活用価値創出委託調査事業
地域資源を活用した付加価値創出に係るエビデンスに基づく施策企画・立案の充実を図るため、所得創出効果等の施策効果を測定する委託調査を国が実施する。
対策のポイント
対策の趣旨は、農林水産物をはじめとする多様な地域資源を活用し、多様な主体の参画・連携の下で付加価値を創出することによって、農山漁村における所得の向上と雇用機会の確保を図る「里業」の推進等の取組を支援する、というところに置かれる。
事業目標
地域資源を活用して付加価値額向上に取り組む事業体の割合を68%から78%(令和11年度まで)に高めるのが事業目標の一例である。指標の定義・測定方法・達成の評価は実施要領等に書かれる。
類型と事業例の対応
推進事業には地域活性化型・創出支援型・農泊推進型・農福連携型があり、整備事業には定住促進・交流対策型と産業支援型に加え農泊推進型や農林水産物処理加工施設の整備などが並ぶ。類型ごとに、活動計画づくり、直売所・加工施設、官民共創による新商品等の開発、農福の技術習得・生産施設、遊休施設を活用した滞在施設、「食」の高付加価値化に不可欠な内装改修、地元食材・景観等を活用した観光コンテンツの造成といった事業例が対応する。採択区分・名称の最新版は公募・要領に書かれる。
資金の流れと交付率の例
図では、国から地方公共団体、民間団体・地域協議会等、農林漁業者の組織する団体等、都道府県、都道府県と民間事業者、民間事業者等へと交付がつながる経路が、事業区分ごとに分かる。交付率の表記は定額、3/10、1/2等が並ぶ。「等」は区分・経費目で変わるので、細目は要領と公募条件に書かれる。
予算の内数
令和8年度の予算額は7,045百万円(前年度7,389百万円)の内数とされ、あわせて令和7年度補正予算額2,925百万円の内数が括弧書きで示されている。