8月31日は「野菜の日」です。「8(や)3(さ)1(い)」の語呂合わせにちなんで1983年に定められ、夏野菜が多く出回る時期と重なるため、消費者の関心が野菜に集まりやすい日です。直売所や農家にとっては、当日の売上を伸ばし、新しい買い手やリピーターをつくる好機になります。この記事では、野菜の日の由来を押さえたうえで、直売所・農家が当日にできる販促アイデアと、効果を1日で終わらせない準備の段取りを、準備の軽い順に選べる形で整理します。

概要

項目内容
対象となる方 直売所・産直に取り組む農家・産地、道の駅、JA直売所の運営者
野菜の日とは 8月31日の記念日。「8(や)3(さ)1(い)」の語呂合わせ
だれが定めたか 1983年に全国青果物商業協同組合連合会など9団体
直売所・農家にできること 店頭フェア・試食・SNS発信・レシピ配布・セット販売、給食や地元イベントとの連携
準備の段取り 1か月前から逆算。当日で終わらせず常設の売り先づくりへ
参考・相談先 農林水産省 野菜を食べようプロジェクト、都道府県・地方農政局、JA

野菜の日はどんな日か

8月31日の野菜の日は、「8(や)3(さ)1(い)」の語呂合わせにちなんだ記念日です。野菜をもっと知ってほしい、たくさん食べてほしいという願いから、1983年に全国青果物商業協同組合連合会など9団体が定めました。夏野菜の出盛りと重なり、消費者の関心が野菜に集まりやすい日です。由来やこの時期に旬を迎える野菜は、野菜の日とは(由来と旬の野菜)で詳しく紹介しています。

農林水産省も毎年この日に合わせて野菜の消費拡大を呼びかけており、産地・直売所にとっては、全国的に関心が高まるこの日に消費者接点をつくる好機です。野菜の消費が減ることがなぜ産地の経営に直結するのか、需要をつくる方法の全体像は、野菜の消費拡大に農家・産地ができることで整理しています。

直売所・農家が野菜の日を販促に活かすには

野菜の日は、直売所や農家が消費者との接点をつくる格好の機会です。特別な設備がなくても、準備の軽いものから取り入れられます。自分の売り場や発信の手段に合わせて、次の中から選んで組み合わせましょう。

店頭・直売所でできること

  • 旬の夏野菜を集めた「野菜の日フェア」の特設コーナーを設け、のぼりやPOPで売り場を目立たせる
  • 数種類を詰めた「野菜の日セット」や詰め放題で、まとめ買いと客単価アップを狙う
  • 定番野菜の試食や、その場で使える一言レシピカードを添えて、買い方まで提案する
  • 生産者の顔写真や産地・栽培のこだわりを掲げ、鮮度と作り手で選んでもらう

SNS・オンラインでできること

  • 当日に「#野菜の日」を付けて、収穫の様子やおすすめの食べ方を投稿する
  • 産直ECや通販では、野菜の日に合わせた特集ページや送料・セット割の企画を組む
  • 予約や取り置きをSNS・LINEで受け付け、当日の来店・受け取りにつなげる

レシピ・食育でファンをつくる

  • 使い切りレシピや保存のコツを配ると、買ったあとの不安が減り、次の購入につながる
  • 子ども向けの収穫体験やクイズ、野菜を使った工作は、家族連れの来店と口コミを生む
  • 地域の食育イベントやマルシェに出店し、野菜の測定会や食べ比べで関心を高める

給食・地元イベント・スーパーと組む

ひとりで完結させず、地域の相手先と組むと当日の広がりが変わります。学校給食に地場野菜を出せば、野菜の日に合わせた献立を通じて地域に知ってもらえます。始め方や使える支援は、学校給食に地場野菜を納入する方法で確認できます。道の駅や地元スーパーの産地フェア、JA・自治体が開く野菜の日のイベントに相乗りするのも有効です。直売やJAを通さない販路の広げ方は、JAを通さず野菜を売る販路の選び方で比較できます。

準備の重さで並べると、次のように選べます。

施策ねらい準備の重さ
店頭フェア・POP・のぼり売り場を目立たせ、当日の来店・購入を増やす
野菜の日セット・詰め放題まとめ買いで客単価を上げる
SNSで「#野菜の日」投稿新しい買い手に知ってもらう
試食・レシピカード配布買い方を提案し、次の購入につなげる
産直ECの特集・セット割遠方の顧客の購入を後押し
収穫体験・食育イベント家族連れの来店とファンづくり
学校給食・地元フェア連携地域ぐるみで需要をつくる

効果を1日で終わらせない準備の段取り

野菜の日の販促は、当日だけ頑張っても効果が続きません。1か月ほど前から逆算して段取りし、当日の来店をリピートや常設の売り先につなげましょう。

  1. 1か月前:主役にする野菜と、フェア・セット・イベントのどれをやるかを決め、のぼり・POP・資材を手配します。
  2. 2週間前:SNSやチラシで告知を始めます。給食・地元イベント・スーパーと組む場合は、相手先に連絡して段取りを合わせます。
  3. 1週間前:セットの中身や試食・レシピの準備、当日の人手と売り場のレイアウトを固めます。予約・取り置きの受付も始めます。
  4. 前日:野菜の収穫・調製と値付け、POPやレシピカードの最終確認をします。
  5. 当日:フェアの実施とSNSの当日投稿、来店客への声かけで、次回の直売やイベントの案内までつなげます。
  6. 翌週:売れ行きと反応を振り返り、リピーターへの再アプローチや、契約取引・直売の常設の売り先づくりに生かします。

全国の消費拡大の流れに乗る

野菜の日の発信は、単発で終わらせず全国的な消費拡大の流れに乗せると効果が高まります。農林水産省の野菜を食べようプロジェクトには、企業・団体・産地など214の野菜サポーターが参加し、ロゴマークを使った発信や食育イベントに取り組んでいます。産地や農業者も会員として登録でき、野菜の日の取組をプロジェクトの一員として発信できます。登録の方法や需要づくり全体の進め方は、野菜の消費拡大に農家・産地ができることで確認できます。

いま確認しておきたいこと

野菜の日を活かすには、当日までの段取りを早めに固めると動きやすくなります。次の点を確認しましょう。

  • 主役にする野菜と、店頭フェア・セット・イベントのどれをやるかを決めたか。
  • のぼり・POP・レシピカードなど、当日までに用意する資材を手配したか。
  • SNSやチラシでの告知を、2週間前をめどに始められるか。
  • 給食・地元イベント・スーパーと組むなら、相手先へ早めに連絡したか。
  • 当日の来店を、予約・取り置きやリピート、常設の売り先づくりにつなげる導線があるか。

よくある質問

野菜の日はいつで、なぜ8月31日なのですか

8月31日です。「8(や)3(さ)1(い)」の語呂合わせで「やさい」と読めることにちなみ、1983年に全国青果物商業協同組合連合会など9団体が定めました。夏野菜が多く出回る時期にあたり、農林水産省もこの日に合わせて野菜の消費拡大を呼びかけています。

小さな直売所や農家でも、野菜の日に取り組む意味はありますか

あります。特別な設備がなくても、旬の野菜を集めたコーナーやのぼり・POP、「#野菜の日」を付けたSNS投稿など、準備の軽いものから始められます。消費者の関心が野菜に集まりやすい日なので、新しい買い手やリピーターをつくるきっかけになります。

準備が少なくてもできる野菜の日の販促はありますか

店頭の特設コーナーやのぼり・POP、旬の野菜を詰めた野菜の日セット、SNSでの「#野菜の日」投稿は、比較的準備が軽く取り組めます。まず1つ試して、翌年に試食やレシピ配布、イベントへと広げると無理なく続けられます。

野菜の日の販促は、いつから準備すればよいですか

1か月ほど前から逆算すると余裕をもって動けます。1か月前に企画と資材の手配、2週間前に告知と連携先への連絡、1週間前に準備と予約受付、当日は実施とSNS投稿、翌週に振り返りとリピーターへの再アプローチという流れが目安です。

キーワード解説

野菜を食べようプロジェクト

1日350グラムの野菜摂取をめざし、農林水産省が消費拡大を進める取組です。企業・団体が参加する野菜サポーター制度や、お手頃な野菜とメニューの情報発信が柱で、産地や農業者も会員として参加できます。

野菜サポーター

野菜を食べようプロジェクトに賛同し、消費拡大に取り組む企業・団体です。214の会員が参加し、外食・食品製造・小売・大学・農協・自治体・NPOなど業種は多岐にわたります。食育教室やイベント出展、給食での食育などに取り組みます。

出典:農林水産省「野菜を食べようプロジェクト」、「野菜のページ」。野菜の日は1983年に全国青果物商業協同組合連合会など9団体が定めた記念日です。野菜摂取量の目標と現状は、厚生労働省の健康日本21および「令和6年 国民健康・栄養調査」によります。フェアやイベントの実施内容・各事業の最新情報は、農林水産省・都道府県・地方農政局、各主催者の案内でご確認ください。