経済的理由で十分な食料を入手しにくい方や、買物困難者への支援が政策課題として位置づけられています。国は、地域の関係者が連携する体制を整え、フードバンクやこども食堂等が多様な食料へのアクセスを確保できるよう、立上げと機能強化を後押しします。
概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 誰が | 農林水産省(消費・安全局消費者行政・食育課)が所管します。実施の担い手は、都道府県・市町村、社会福祉協議会、フードバンク・こども食堂等の民間団体、食品事業者・物流事業者・生産者など、事業内容ごとに異なります。 |
| 何を | 地域協議会の設置、コーディネーター配置、現状・課題調査、計画策定など地域体制の強化と、未利用食品の取扱拡大・多様な食料へのアクセス確保に向けたフードバンク等の機能強化です。 |
| いつまでに | 令和12年度までに、経済的な食品アクセス確保に取り組む市町村割合80%、フードバンクの食品取扱量28,000トンを目標にしています。 |
| いくら | 令和8年度食品アクセス確保対策事業概算15百万円(前年度124百万円)。令和7年度補正の食品アクセス確保緊急支援事業は600百万円です。 |
| 次の一歩 | 自治体・福祉関係者は地域協議会と計画づくり、フードバンク・NPOは機能強化の公募要領をたどります。食品事業者・物流事業者は未利用食品の提供・連携先の整理から入ります。正本は農林水産省の公募ページと実施要領です。 |
対策のポイント
円滑な食品アクセスの確保に向け、地方公共団体や食品事業者、フードバンク・こども食堂等の地域関係者が連携する体制づくりを支援します。あわせて、地域における食品アクセスの担い手となるフードバンク等に対し、立上げや機能強化の支援を行います。
二つの事業
① 食品アクセス確保対策事業
円滑な食品アクセスの確保に向け、地域の担い手となるフードバンクによる食品提供の質・量の充実に向けた機能強化を図ります。令和8年度概算決定額は15百万円(前年度124百万円)です。国からフードバンクへ定額の支援が流れる構造です。
令和8年度分の補助事業者公募は、フードバンクの機能強化取組を支援する事業者を募集する形で進められます。公募要領・実施要領の最新版は農林水産省の補助金案内をご覧ください。
② 食品アクセス確保緊急支援事業
令和7年度補正予算600百万円の枠で、次の2区分を支援します。
2-① 円滑な食品アクセスの確保に向けた地域の体制強化支援
地域の関係者が連携して取り組む体制づくりを支援します。具体的内容は次のとおりです。
- 地域の関係者が連携して組織する協議会の設置
- 関係者間の調整役(コーディネーター)の配置
- 地域における食品アクセスの現状・課題の調査
- 課題解決に向けた計画の策定
支援対象には、地域協議会、都道府県・市町村、社会福祉協議会等が含まれ、補助の形態は定額、4分の3、2分の1など事業により異なります。
2-② フードバンク等による食品提供の質・量の充実に向けた機能強化支援
地域の担い手となるフードバンクやこども食堂等の立上げ・取組拡大を支援するとともに、多様な食料への良好なアクセスを確保する機能強化を図ります。国から民間団体へ定額の支援が流れ、さらにフードバンク等へ支援が届く二段構造です。
機能強化の方向性として、未利用食品の取扱い拡大と多様な食料へのアクセス確保が掲げられています。
事業目標
- 経済的な食品アクセスの確保に取り組む市町村割合の増加:80%(令和12年度まで)
- フードバンク活動を行う団体の食品取扱量の増加:28,000トン(令和12年度まで)
予算の見方
通常予算の食品アクセス確保対策事業は令和8年度概算15百万円で、前年度124百万円から大幅に縮小しています。一方、令和7年度補正の食品アクセス確保緊急支援事業は600百万円が計上され、地域体制強化とフードバンク等の機能強化を一体的に後押しする位置づけです。
各事業の補助率・対象経費・公募スケジュールは年度ごとに告示されます。自分の立場に近い区分(自治体・福祉協議会・補助事業者・フードバンク本体など)から、該当する公募要領をたどると整理しやすくなります。
資金と関係者の流れ
国を起点に、次の3経路で支援が届きます。
- 食品アクセス確保対策事業(①):国 → フードバンク(定額)
- 緊急支援・地域体制強化(2-①):国 → 地域協議会、都道府県・市町村、社会福祉協議会等(定額、4分の3、2分の1)
- 緊急支援・機能強化(2-②):国 → 民間団体(定額)→ フードバンク等(定額)
地域協議会には、都道府県・市町村、社会福祉協議会、フードバンク、こども食堂、こども宅食、NPO、地域住民団体、生産者、食品事業者、物流事業者などが関わります。コーディネーターが関係者の調整、現状・課題調査、計画策定を担うイメージです。
キーワード解説
食品アクセス
国民が健康的な生活のために必要な食品を、経済面・物理面の両方から入手できる状態を指します。経済的理由で十分な食料を入手できない方や、買物困難者への支援が本施策の中心テーマです。
フードバンク
食品関連事業者等から未利用食品の寄附を受け、こども食堂、生活困窮者、福祉施設等へ無償提供する活動を行う団体です。名称のいかんを問いません。本施策では、食品提供の質・量充実と未利用食品の取扱拡大が支援の焦点です。
こども食堂
子どもが無料または低価格で食事をとれる場を提供する取組です。食品アクセス確保の担い手のひとつとして、フードバンク等と並び、立上げ・機能強化支援の対象に含まれます。
取組を検討する方へ
自治体・社会福祉協議会は、地域協議会の設置とコーディネーター配置、現状調査・計画策定から着手する流れが想定されます。フードバンク・NPO・こども食堂は、機能強化や立上げの支援枠が公募されるため、補助事業者経由の支援内容を要領で確認します。食品事業者・物流事業者は、未利用食品の提供先や地域ネットワークとの接続が実務の入口になります。