野菜の生育状況及び価格見通し(令和8年7月)は、東京都中央卸売市場への出荷を念頭に、主産地・卸売会社等への聞き取りをもとに令和8年6月30日に公表されたものです。7月は、はくさい・たまねぎが平年を下回る見込みで買い時です。一方、ブロッコリーはやや平年を上回り、きゅうり・トマト・ピーマン・ばれいしょは7月前半に価格がやや高めとなる見込みです。15品目の生育・出荷と7月の価格見通しを表で整理します。

概要

項目 内容
誰に 家庭での買い物、外食・給食の調達、小売・卸の需給判断に関心のある方です。
何を 15品目の主産地・生育・出荷見通しと、7月の価格見通し一覧品目別の詳細表です。
いつ 見通しの対象月は令和8年7月です。公表日は令和8年6月30日です。
詳細は 農林水産省「野菜の生育・価格の見通し」一覧をご覧ください。

公表の位置づけ

天候不順で価格変動が大きくなりやすい野菜について、産地の出荷判断と消費者の購買行動の参考にし、供給と価格の安定に資することを目的として、平成23年以降、定期的に聞き取りが行われています。生産者の価格対策は野菜価格安定制度で、値動きの背景は野菜の価格はなぜ動くのかで詳しく解説しています。

2020年基準の消費者物価指数では令和8年5月時点で総合が113.5、食料が128.7と上昇傾向にありますが、本見通しの「平年」は主産地・卸売会社等の聞き取りをもとにした過去5か年平均であり、CPIの動きとは必ずしも一致しません。

7月の価格見通し一覧

15品目の7月価格見通し(平年比)を一覧にまとめました。月内で前半・後半が分かれる品目は、セル内に両方を記載しています。

品目 7月の価格(平年比) 区分
だいこん平年並み平年並み
にんじん平年並み平年並み
はくさい平年を下回る平年下回り
キャベツ平年並み平年並み
ほうれんそう平年並み平年並み
ねぎ平年並み平年並み
ブロッコリーやや平年を上回るやや高め
レタス平年並み平年並み
きゅうり前半:やや平年を上回る/後半:平年並み前半やや高め
なす平年並み平年並み
トマト前半:やや平年を上回る/後半:平年並み前半やや高め
ピーマン前半:やや平年を上回る/後半:平年並み前半やや高め
ばれいしょ前半:やや平年を上回る/後半:平年並み前半やや高め
さといも平年並み平年並み
たまねぎ平年を下回る平年下回り

主要な野菜の生育、出荷及び価格の見通し

公表内容を品目ごとに整理しました。括弧内の割合は令和7年7月の入荷シェア(東京都中央卸売市場への入荷)です。

だいこん

主産地(シェア)北海道(49%)、青森(35%)
生育・出荷青森県産に加え、北海道産の出荷も増加します。主産地の生育は概ね順調で、7月の出荷数量・価格は平年並みの見込みです。
7月の価格(平年比)平年並み

にんじん

主産地(シェア)青森(61%)、北海道(21%)、千葉(13%)
生育・出荷千葉県産主体から青森県産・北海道産の出荷へ切り替わります。主産地の生育は概ね順調で、7月の出荷数量・価格は平年並みの見込みです。
7月の価格(平年比)平年並み

はくさい

主産地(シェア)長野(87%)、群馬(12%)
生育・出荷長野県産・群馬県産主体の出荷です。6月上中旬の低温で生育が一時鈍化し出荷量が減ったものの、気温上昇で回復傾向にあります。今後も順調な増量が見込まれ、7月の出荷数量はやや平年を上回り、価格は平年を下回る見込みです。
7月の価格(平年比)平年を下回る

キャベツ

主産地(シェア)群馬(72%)、岩手(14%)
生育・出荷千葉県産・茨城県産主体から群馬県産・岩手県産主体の出荷へ切り替わります。主産地の生育は概ね順調で、7月の出荷数量・価格は平年並みの見込みです。
7月の価格(平年比)平年並み

ほうれんそう

主産地(シェア)群馬(46%)、栃木(33%)、茨城(11%)
生育・出荷群馬・栃木・茨城中心の出荷です。主産地の生育は概ね順調で、7月の出荷数量・価格は平年並みの見込みです。
7月の価格(平年比)平年並み

ねぎ

主産地(シェア)茨城(57%)、千葉(12%)、北海道(5%)
生育・出荷茨城県産・千葉県産主体の出荷です。主産地の生育は概ね順調で、7月の出荷数量・価格は平年並みの見込みです。
7月の価格(平年比)平年並み

ブロッコリー

主産地(シェア)北海道(72%)、長野(22%)
生育・出荷北海道産・長野県産主体の出荷です。主産地の作付面積は増加傾向で7月の出荷数量はやや平年を上回りますが、需要が堅調なため、価格はやや平年を上回る見込みです。
7月の価格(平年比)やや平年を上回る

レタス

主産地(シェア)長野(84%)、群馬(13%)
生育・出荷長野県産・群馬県産主体の出荷です。主産地の生育は概ね順調で、7月の出荷数量・価格は平年並みの見込みです。
7月の価格(平年比)平年並み

きゅうり

主産地(シェア)福島(44%)、岩手(13%)、秋田(10%)
生育・出荷福島県産主体の出荷です。6月上旬の曇天・雨天で生育が鈍化し、出荷時期に遅れが見込まれます。7月前半は出荷数量がやや平年を下回り、価格はやや平年を上回る一方、後半は気温上昇で数量が平年並みまで回復し、価格も平年並みの見込みです。
7月の価格(平年比)前半:やや平年を上回る/後半:平年並み

なす

主産地(シェア)群馬(43%)、茨城(22%)、栃木(17%)
生育・出荷群馬・茨城・栃木中心の出荷です。主産地の生育は概ね順調で、7月の出荷数量・価格は平年並みの見込みです。
7月の価格(平年比)平年並み

トマト

主産地(シェア)北海道(23%)、青森(13%)、岩手(12%)、群馬(11%)
生育・出荷北海道産・青森県産主体の出荷で、主産地の生育は概ね順調です。九州など前段産地の生育が前進し出荷の切り上がりが早まるため、7月前半は出荷数量がやや平年を下回り、価格はやや平年を上回る一方、後半は主産地の出荷が増え、数量・価格とも平年並みの見込みです。
7月の価格(平年比)前半:やや平年を上回る/後半:平年並み

ピーマン

主産地(シェア)茨城(44%)、岩手(25%)、福島(7%)
生育・出荷茨城県産が徐々に減り岩手県産が増える切り替わりの時期です。生育は概ね順調ですが、6月下旬の曇天で7月前半は出荷が鈍る見込みです。7月前半は出荷数量がやや平年を下回り、価格はやや平年を上回る一方、後半は数量・価格とも平年並みの見込みです。
7月の価格(平年比)前半:やや平年を上回る/後半:平年並み

ばれいしょ

主産地(シェア)茨城(23%)、静岡(23%)、長崎(22%)、千葉(20%)
生育・出荷長崎県産主体から茨城県産・静岡県産・千葉県産の出荷へ切り替わります。降雨と気温上昇で生育が前進し前段産地の切り上がりが早まるため、7月前半は出荷数量がやや平年を下回り、価格はやや平年を上回る一方、後半は後段産地の出荷が増え、数量・価格とも平年並みの見込みです。
7月の価格(平年比)前半:やや平年を上回る/後半:平年並み

さといも

主産地(シェア)鹿児島(46%)、宮崎(25%)、千葉(15%)
生育・出荷鹿児島県産主体の出荷です。適度な降雨で生育が順調に進み大玉傾向で、7月の出荷数量・価格は平年並みの見込みです。
7月の価格(平年比)平年並み

たまねぎ

主産地(シェア)兵庫(32%)、佐賀(32%)、香川(10%)、北海道(7%)
生育・出荷兵庫県産・佐賀県産主体の出荷で、北海道産は7月後半から始まります。佐賀県産の出荷数量はやや平年を上回り、兵庫県産・香川県産は平年並みで、全体として価格は平年を下回る見込みです。
7月の価格(平年比)平年を下回る

平年並み」は、平年(過去5か年平均)に対する比率がおおむね90%以上110%以下であることを指します。

価格見通しの読み方

  • 平年を下回る見込み:はくさい、たまねぎ。供給が厚く相場が抑え気味になる公表です。買い時の品目です。
  • やや平年を上回る見込み:ブロッコリー。作付面積が増えても需要が堅調なため、月を通してやや高めです。
  • 7月前半がやや高め・後半は平年並みへ:きゅうり、トマト、ピーマン、ばれいしょ。前段産地の切り上がりや6月の曇天の影響が前半に出ます。
  • 平年並みが中心:だいこん、にんじん、キャベツ、ほうれんそう、ねぎ、レタス、なす、さといも。

よくある質問

「平年並み」「平年比」とは何ですか。

ここでの「平年」は直近5か年平均を指します。平年に対する比率がおおむね90%以上110%以下なら「平年並み」です。総合スーパー等の店頭価格や消費者物価指数(CPI)とは基準が異なります。

この見通しは店頭の小売価格と同じですか。

いいえ。ここで示すのは東京都中央卸売市場に出荷される野菜の卸売価格の見通しです。実際の小売価格や地域ごとの相場は、店舗・時期・天候によって変動します。

この記事はいつ更新されますか。

農林水産省が毎月下旬に翌月分を公表するのに合わせて、同じページを毎月更新します。対象月はページ冒頭の見出しと日付で確認できます。

まとめ

令和8年7月の見通しでは、はくさい・たまねぎが平年を下回り買い時です。ブロッコリーは月を通してやや高め、きゅうり・トマト・ピーマン・ばれいしょは7月前半に価格がやや高くなり、後半は平年並みへ戻る見込みです。だいこんやレタスなど多くの品目は平年並みが中心です。小売価格や地域の相場は市場・店頭で変動します。